6 それから彼らは、アジヤでみことばを語ることを聖霊によって禁じられたので、フルギヤ・ガラテヤの地方を通った。
第二次伝道旅行が始まった。パウロは、ルステラでテモテと出会い、彼に割礼を受けさせた。パウロの伝道チームは、テモテを加えて3 人態勢になった。今ルカは、異邦人世界におけるキリスト教の急速な拡大を描こうとしている。
(1)これからパウロが訪問するのは、ローマ帝国内の3 つの重要な州(マケドニア、アカヤ、アジア)である。①エーゲ海の東に位置するのがアジア州で、首都はエペソである。②エーゲ海の北に位置するのがマケドニア州で、首都はテサロニケである。③エーゲ海の西に位置するのがアカヤ州で、首都はコリントである。(2)これらの都市はすべて、ヘレニズム文明を特徴としていた。(3)使徒16:11 ~ 19:20 は、パウロのライフワークである。第二次伝道旅行と第三次伝道旅行は、およそ5 年間続く。
「それから彼らは、アジヤでみことばを語ることを聖霊によって禁じられたので、フルギヤ・ガラテヤの地方を通った」。(1)「それから」とある。これまで一行は、すでに知っている諸教会を訪問し、そこで弟子訓練を行っていた。しかし、ここから初めて訪問する場所での伝道が始まる。地域としては、小アジア(現在のトルコ西部)での伝道である。(2)「彼らは、アジアでみことばを語ることを聖霊によって禁じられたので」とある。最初は、アジア州の首都エペソに向かおうとしたのであろう。これは合理的な判断である。アジア州とは、小アジア西部のことである。しかし、西方向への移動が聖霊によって禁じられた。ルカは、聖霊がどのようにして働かれたかは記していない。(3)一行は、最初の計画を変更せざるを得なくなった。必要があるということと、それを為すべきかどうかということとは、別の問題である。この場合は、まだアジアで伝道するタイミングではなかったということである。ちなみに、エペソでの伝道は約2 年後に実現する。それが使徒18:19 である。「彼らがエペソに着くと、パウロはふたりをそこに残し、自分だけ会堂に入って、ユダヤ人たちと論じた」。(4)「フルギヤ・ガラテヤの地方を通った」とある。これは、ガラテヤ州のフルギア地方のことであろう。つまり、一行は、進路を北に取り、黒海南岸沿いを東に移動してビテニア地方に行こうとしたのである。
次回より詳細に学ぶが、伝道には人間による綿密な計画と聖霊の導きの絶妙なバランスが必要である。聖霊の導きに従って全力で奉仕している人は、多くの実を結ぶようになる。
きょうの祈り
父なる神よ。伝道は人間の努力だけで出来ることではありません。どうか聖霊によって導き、助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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