15 預言者たちのことばもこれと一致しており、それにはこう書いてあります。
16 『 この後、わたしは帰って来て、倒れたダビデの幕屋を建て直す。すなわち、廃墟と化した幕屋を建て直し、それを元どおりにする。
17 それは、残った人々、すなわち、わたしの名で呼ばれる異邦人がみな、主を求めるようになるためである。
18 大昔からこれらのことを知らせておられる主が、こう言われる。』
異邦人の救いは、最初ペテロを通して実現した。それゆえ、アンテオケ教会が始めたものではない。ただし、人間の体験は、聖書に照らしてその正当性を吟味する必要がある。エルサレム会議は、異邦人の救いに関する聖書的裏付けを必要とした。そこでヤコブは、旧約聖書の預言を引用し、結論を導き出す。
「預言者たちのことばもこれと一致しており、それにはこう書いてあります」。(1)旧約預言は、異邦人がユダヤ教とは無関係に救われることを預言している。ここでは、「預言者たちのことば」と複数形になっている。複数の預言者たちの中から、アモス書が代表例として引用される。(2)12 の小預言書のどこにも、「異邦人はユダヤ人にならなければ救われない」とは書かれていない。
「この後、わたしは帰って来て、倒れたダビデの幕屋を建て直す。すなわち、廃墟と化した幕屋を建て直し、それを元どおりにする。それは、残った人々、すなわち、わたしの名で呼ばれる異邦人がみな、主を求めるようになるためである。大昔からこれらのことを知らせておられる主が、こう言われる」。これは、アモス9:11 ~ 12 からの引用である。①「この後」(その日)とは、大患難時代の後の時代である。②「倒れたダビデの幕屋」は、誤訳である。「幕屋」ではなく「仮庵」である。「ダビデの仮庵」とは、ダビデ王国を意味する比喩的表現である。2 列王記25:7 で、ダビデの仮庵は倒れた。その仮庵が再建される。これは、ダビデ王国の回復を預言した言葉である。③ダビデ王国が回復されるのは、メシア的王国においてだが、メシア的王国においては、主を求める異邦人が多く存在する。
ヤコブの論点を整理してみよう。①最初にペテロが経験した異邦人の救いは、聖書で預言されていたことである。②アモス書は、メシア的王国におけるダビデ王国の回復を預言している。③メシア的王国が地上に成就した時、異邦人の信者が多く存在することになる。④アモスは、異邦人は異邦人のままで救われると預言している。⑤それなら、メシア的王国が成就する前から異邦人が救われてもおかしくはない。⑥異邦人も救われることは、昔からの神の計画である。
神は、全人類を救うための方法としてユダヤ人を選ばれた。異邦人の救いは、最初から神の計画の中にあったことである。旧約時代も新約時代も、人が救われるのは恵みにより、信仰による。この原則は普遍である。私たちは、恵みにより、信仰によって救われた。ハレルヤ!
きょうの祈り
全知全能なる神よ。異邦人の救いが、最初からあなたのご計画の中にあったとは、なんと素晴らしいことでしょう。きょうも、この喜びをもって歩みます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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歴代誌 第一14~15、ヨハネの黙示録5
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