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創世記24:28 ~ 31

28 その娘は走って行って、自分の母の家の者に、これらのことを告げた。

29 リベカにはひとりの兄があって、その名をラバンと言った。ラバンは外へ出て泉のところにいるその人のもとへ走って行った。

30 彼は鼻の飾り輪と妹の腕にある腕輪を見、また、「あの人がこう私に言われました」と言った妹リベカのことばを聞くとすぐ、その人のところに行った。すると見よ。その人は泉のほとり、らくだのそばに立っていた。

31 そこで彼は言った。「どうぞおいでください。【主】に祝福された方。どうして外に立っておられるのですか。私は家と、らくだのための場所を用意しております。」

ラバンの登場

リベカの兄ラバン

リベカは家に走って帰った。ここには、緊急性の意識がある。リベカは、活発な女性である。リベカの話を聞いて対応したのは、両親ではなく兄のラバンであった。ラバンはすぐに、泉のところにいるアブラハムのしもべのもとへ走って行った。しもべは、次に神がされることを見るために、そこに留まっていた。
(1)ラバンがすぐに行動を起こした動機は何か。彼は、親戚関係に関心があったのではなく、富に関心があったのである。「彼は鼻の飾り輪と妹の腕にある腕輪を見、」とある。ラバンの貪欲どんよくな性質が、この時点ですでに表れている。(2)まだ先の話であるが、イサクとリベカから誕生したヤコブは、叔父ラバンの家に身を寄せるようになる。そこでの生活は、寄留者ヤコブにとって苦渋くじゅうの体験となる。ラバンにとっては、いかにして相手を利用して富を得るかが、最大の関心事であったからだ。

ラバンの言葉

ラバンはアブラハムのしもべに、こう声をかけた。「どうぞおいでください。主に祝福された方。どうして外に立っておられるのですか。私は家と、らくだのための場所を用意しております」。(1)彼は、神に関する知識を持っていたようである。「【主】に祝福された方」とあるが、「アブラハムの神」についての記憶が、親戚の家に留まっていたと思われる。(2)まだ準備は整っていなかったと思われるが、ラバンはすぐにでも関係を結びたかったようで、「私は家と、らくだのための場所を用意しております」と誘いかけた。彼は、富にかれていたので、そう語ったのである。
リベカとラバンの行為は、好対照である。リベカは、しもべに水を与えるだけで終わることもできたが、らくだに水をやることを申し出た。その結果、彼女は自らがイサクの嫁にふさわしい人物であることを証明した。リベカは、神の国の精神性を象徴している。それに対して、兄のラバンは、この世の精神性を象徴している。彼は、献身や奉仕とは無関係の世界に生きていた。
主イエスが弟子たちに語られた言葉を思い出そう。「このように、あなたがたの光を人々の前で輝かせ、人々があなたがたの良い行いを見て、天におられるあなたがたの父をあがめるようにしなさい」(マタ5:16)。主イエスのしもべである私たちは、リベカ的生き方を追求する者たちである。信仰は行いによって証明される。

きょうの祈り

天の父よ。私の内に与えられている光を、人々の前で輝かせることができますように、私を助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

民数記11~12、マタイの福音書8

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