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使徒の働き9:22

22 しかしサウロはますます力を増し、イエスがキリストであることを証明して、ダマスコに住むユダヤ人たちをうろたえさせた。

アラビヤ滞在

文脈の確認

(1)ダマスコ途上で復活のイエスに出会ったサウロは、盲目もうもくになった。サウロを窮地から救う役割は、アナニヤという弟子に与えられた。神は、普通の人を用いて御業を行われる。(2)目が開かれたサウロは、伝道を開始した。それが使徒9:2021 の内容であった。「そしてただちに、諸会堂で、イエスは神の子であると宣べ伝え始めた。これを聞いた人々はみな、驚いてこう言った。『この人はエルサレムで、この御名を呼ぶ者たちを滅ぼした者ではありませんか。ここへやって来たのも、彼らを縛って、祭司長たちのところへ引いて行くためではないのですか』」。(3)使徒9:22 は、こうなっている。「しかしサウロはますます力を増し、イエスがキリストであることを証明して、ダマスコに住むユダヤ人たちをうろたえさせた」。使徒9:2122 は時間的に続いている訳ではなく、その間に、アラビヤ滞在の期間が入る。(4)サウロがイエスに出会ってから、エルサレムに上るまでの期間は、およそ3 年である。その3 年間のパウロの地理的動きを追いかけると、以下のようになる。ダマスコの会堂での伝道、アラビヤ滞在、ダマスコへの帰還と逃避とうひエルサレム訪問、タルソへの帰還。

アラビヤ滞在

ガラテヤ1:17 には、こうある。「先輩の使徒たちに会うためにエルサレムにも上らず、アラビヤに出て行き、またダマスコに戻りました」。(1)サウロは、ダマスコ→アラビヤ→ダマスコと移動した。その間、3 年弱の時間が経過する。(2)アラビヤは、今のサウジアラビアではない。従って、サウロは荒野で隠遁いんとん生活をしていた訳ではない。当時のアラビヤは、ダマスコから今のヨルダンを通過し死海の南部に至る地域である。そこは、荒野もあるが、ナバテヤ人の町々が点在する地域である。(3)そうすると、サウロは、黙想のためではなく、この地域の町々で伝道するためにアラビヤに出て行った可能性が高い。
彼は、回心の直後から伝道を開始した。神学的に黙想する必要は、ほとんどなかったのである。アラビヤでの伝道に一区切りを付けたサウロは、ダマスコに戻って行った。そして、再び会堂に行き、以前にも増して力強く伝道したのである。彼は、伝道の緊急性をよく理解していた。私たちはどうだろうか、黙想してみよう。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。今、伝道の緊急性が高まっています。キリストの福音を大胆に語れるよう助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

アモス書1~2、詩篇85~86