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使徒の働き5:39b ~ 42

39 もしかすれば、あなたがたは神に敵対する者になってしまいます。」彼らは彼に説得され、

40 使徒たちを呼んで、彼らをむちで打ち、イエスの名によって語ってはならないと言い渡したうえで釈放した。

41 そこで、使徒たちは、御名みなのためにはずかしめられるにあたいする者とされたことを喜びながら、議会から出て行った。

42 そして、毎日、宮や家々で教え、イエスがキリストであることを宣べ伝え続けた。

使徒たちの釈放

むち打ち

サンヘドリンの議員たちは、ガマリエルに説得された。(1)ガマリエルの助言がなければ、使徒たちは民衆によって石で打ち殺されていただろう。ユダヤ人の歴史家ヨセフスによれば、パリサイ派は穏便でサドカイ派は残酷ざんこくであったという。ガマリエルはパリサイ派なので、穏便に対処したのである。
(2)使徒たちは、サンヘドリンの決定に対する不従順の罪を犯したと見なされ、むち打ちの刑を受けた。これは、39 回のむち打ち(40 回マイナス1 回)である。「四十までは彼をむち打ってよいが、それ以上はいけない。それ以上多くむち打たれて、あなたの兄弟が、あなたの目の前でいやしめられないためである」(申25:3)。ユダヤ人たちは、数を数え間違えることを想定して、むち打ちは39 回にとどめた。肉体的に弱い場合は、39 回よりも少ない回数になることもあった。むちは、牛の革のひも3 本で出来ていた。受刑者は、両手を左右に広げた状態で、手を柱にしばられた。上着を破られ、胸と背中を露出ろしゅつさせられ、胸に13 回、背中に26 回のむちを受けた。ただし、途中で尿にょうや便が出た場合は、そこで中止された。
(3)むち打ちを受けた上に、使徒たちはイエスの名によって語ることを禁じられた。

喜び

「そこで、使徒たちは、御名のためにはずかしめられるに値する者とされたことを喜びながら、議会から出て行った。そして、毎日、宮や家々で教え、イエスがキリストであることを宣べ伝え続けた」。むち打ちは、2 つの予想外の反応を生み出した。(1)彼らは、喜んで議会から出て行った。むち打ちは、使徒の勲章くんしょうとなったのである。「御名のためにはずかしめられるに値する者とされたことを喜びながら」とは、重い言葉である。(2)彼らの宣教の情熱は消えるどころか、増し加わった。彼らは、毎日、宮や家々で教え、イエスがキリストであることを宣べ伝えた。
迫害を神の視点から見ることを学ぼう(1 ペテ4:1213 参照)。試練とは、「キリストの苦しみ」に与ることである。クリスチャンは、試練を通してキリストとより一体化して行く。また試練は、私たちがキリストの栄光に与るための準備である。「・・・キリストと栄光をともに受けるために苦難をともにしているなら、私たちは神の相続人であり、キリストとの共同相続人であります」(ロマ8:17

きょうの祈り

天のお父さま。私が受ける試練は、栄光に与るための準備です。きょうも喜びを持って歩みます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エレミヤ書32~33、詩篇61~62