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サムエル記第一1:9~11

9 シロでの食事が終わって、ハンナは立ち上がった。そのとき、祭司エリは、【主】の宮の柱のそばの席にすわっていた。

10 ハンナの心は痛んでいた。彼女は【主】に祈って、激しく泣いた。

11 そして誓願を立てて言った。「万軍の【主】よ。もし、あなたが、はしための悩みを顧みて、私を心に留め、このはしためを忘れず、このはしために男の子を授けてくださいますなら、私はその子の一生を【主】におささげします。そして、その子の頭に、かみそりを当てません。」

ハンナの祈り

祭司エリ

どのように祈ったらよいのかわからないのですが、という質問を受けることがあります。どういう言葉で祈ったらよいのかわからないという意味でしょうが、基本的には、どういう言葉で祈るかよりも、どういう心で祈るかのほうがもっと大切です。神は私たちの心をご覧になるお方ですから、言葉に出さない祈りであっても、それを聞いておられます。
さて、いけにえを捧げて後の食事が終わってから(ハンナ自身は、その食事を食べることはありませんでしたが)、ハンナは立って主の宮に近づき、そこで主に祈って激しく泣きました。それを見ていたのが、祭司エリです。彼は主の宮の柱のそばの席に座っていました。当時の幕屋は、移動式の天幕から、より永続性のあるものに造り変えられていたようです。

祈りの内容

ハンナは祈りの中で、主に誓願を立てました。それは、もし男の子を授けられるなら、その子を一生幕屋で仕える者として捧げるという誓願でした。つまり、その男の子を生涯のナジル人とするという約束です(民数記6:5参照)。(1)こうして誕生するのが、サムエルです。サムエルは生まれながらのナジル人となりました。(2)それとよく似ているのが、士師のひとりであるサムソンです。彼もまた生まれながらのナジル人でした。(3)両者の違いは、サムエルは母の誓願によってナジル人となり、サムソンは神の命令によってナジル人となったという点です。また、前者はナジル人の誓いに忠実でしたが、後者はそうではありませんでした。(4)旧約聖書では、生まれながらのナジル人はこのふたりだけです。次に登場する「生まれながらのナジル人」は、バプテスマのヨハネです。
詩篇5015には、「苦難の日にはわたしを呼び求めよ。わたしはあなたを助け出そう。あなたはわたしをあがめよう」とあります。ハンナの祈りは、その招きのことばが有効なものであることを証明しています。私たちもまた、ハンナの祈りを聞かれた神に祈る特権を与えられています。私たちの祈りに最高の答を下さる神に祈ろうではありませんか。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。苦難の日にはわたしに呼び求めよ、という招きのことばを感謝します。あなたこそ私の神であることを告白します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

出エジプト記27~28、ヨハネの福音書13

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