エベデの子ガアルに信頼した過ち

あなたは危急の時、何に、また誰に信頼しますか。あなたが信頼を置いているものや人物は、本当にあなたを助けることができますか。危急の時こそ、何が真理であるかが輝き出ます。シェケムの人々は高い代価を支払ってその教訓を学ばされています。
シェケムの人々はガアルに信頼を置きました。きょうの箇所ではそのつけが回ってきています。彼らは、ガアルが町を追放された時点で事は終わったと考えました。何と呑気のんきで軽薄な人々でしょうか。アビメレクの怒りは、まだ静まっていませんでした。そうとは知らないシェケムの民は、翌日、いつものように野良仕事に出かけていきました。アビメレクは軍勢を3隊に分け、1隊は町の門の前に立たせ、他の2隊で野に出てきた人々を襲いました。シェケムの人々は町に逃げ帰ることもできないまま、殺されてしまいました。アビメレクは町を破壊し、そこに塩をまきました。塩をまくという行為は、その町が永遠に破壊されたということを示す象徴的行為です。シェケムの民はガアルにより頼みましたが、それは誤った選択でした。

バアルに信頼した過ち

「シェケムのやぐら」と呼ばれる場所には、生き残った者たちがいました。ここは、恐らく「ベテ・ミロ」（9：6）と呼ばれている「上の町」のことでしょう。彼らは最後の抵抗を試みて、エル・ベリテ（バアル・ベリテ）の宮の地下室にこもりました。通常、宮は要塞のように堅固に建てられていました。彼らは、エル・ベリテが宮の中で自分たちを守ってくれると思ったのです。アビメレクは木の枝を地下室の上に置き、それに火をつけて地下室を焼きました。かくして、生き残った男女約1,000人が焼死しました。（1）これは、「いばら（アビメレク）から火が出て、レバノンの杉（住民たち）を焼き尽くそう」（9：15）と語ったヨタムの預言の成就です。（2）偶像に信頼した住民たちは、辱めを受けました。（3）かくして、未征服になっていたカナン人の町の一つが、滅びました。
聖書はこう言っています。「彼（イエス・キリスト）に信頼する者は、失望させられることがない」（ローマ10：11）。この聖句を信じましょう。