22 ヨシュアはこの地を偵察したふたりの者に言った。「あなたがたがあの遊女に誓ったとおり、あの女の家に行って、その女とその女に属するすべての者を連れ出しなさい。」
23 斥候になったその若者たちは、行って、ラハブとその父、母、兄弟、そのほか彼女に属するすべての者を連れ出し、また、彼女の親族をみな連れ出して、イスラエルの宿営の外にとどめておいた。
24 彼らは町とその中のすべてのものを火で焼いた。ただ銀、金、および青銅の器、鉄の器は、【主】の宮の宝物倉に納めた。
25 しかし、遊女ラハブとその父の家族と彼女に属するすべての者とは、ヨシュアが生かしておいたので、ラハブはイスラエルの中に住んだ。今日もそうである。これは、ヨシュアがエリコを偵察させるために遣わした使者たちを、ラハブがかくまったからである。
26 ヨシュアは、そのとき、誓って言った。「この町エリコの再建を企てる者は、【主】の前にのろわれよ。その礎を据える者は長子を失い、その門を建てる者は末の子を失う。」
27 【主】がヨシュアとともにおられたので、そのうわさは地にあまねく広まった。
イスラエルの民がラハブに対して約束を実行する時がきました。城壁は崩れましたが、ラハブの家があった部分だけはそのまま残ったと思われます。ヨシュアは偵察したふたりの者に、ラハブとその親族を救うように命じました。(1)彼女はイスラエルの神を信頼したがゆえに、親族ともども聖絶(ヘレム)されることから免れました。(2)彼女とその親族は、イスラエルの宿営の外にとどめておかれました。これは、彼らが異邦人であり、イスラエルの宿営に加わるためには清めを必要としたからです。(3)「ラハブはイスラエルの中に住んだ。今日もそうである」とあります。その結果ラハブは、メシアであるイエスの系図に名を連ねるようになりました(マタイ1:5)。新約聖書は、ラハブの信仰を高く評価しています(ヘブル11:31、ヤコブ2:25参照)。
彼女が祝福を受けた背景に、アブラハム契約があります。イスラエルを祝福する者は祝福されます。彼女はイスラエルを救ったがゆえに、自らも救われたのです。
ヨシュアはエリコを再建する者に呪いを預言しました。ここでの再建とは、城壁を持った町(城塞都市)としての再建を指します。「礎を据える」とは城壁の礎のことで、工事の最初を表わしています。また「門を建てる」とは、工事の最後を表わしています。この預言が成就したのは、アハブ王の時代です。「彼(アハブ)の時代に、ベテル人ヒエルがエリコを再建した。彼は、その礎を据えるとき、長子アビラムを失い、門を建てるとき、末の子セグブを失った。ヌンの子ヨシュアを通して語られた主のことばのとおりであった」(I列王記16:34)。
ここまでで、約束の地征服の戦いの儀式的な側面が終わります。儀式的な側面とは、割礼、過越の祭り、角笛、エリコの町の周りの行進、などのことです。これ以降、イスラエルの民は通常の戦略を駆使した戦いに突入していきます。ここにも、超自然の業と人間の業のバランスが見られます。私たちも、信仰と行ないのバランスを常に心がけて歩みましょう。
きょうの祈り
イスラエルの神よ。ラハブはイスラエルを祝福することによって、あなたからの祝福を受けました。どうか私も、ラハブの信仰から学ぶことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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