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ローマ人への手紙15:22 〜 24

22 そういうわけで、私は、あなたがたのところに行くのを幾度も妨げられましたが、

23 今は、もうこの地方には私の働くべき所がなくなりましたし、また、イスパニヤに行く場合は、あなたがたのところに立ち寄ることを多年希望していましたので

24 ─というのは、途中あなたがたに会い、まず、しばらくの間あなたがたとともにいて心を満たされてから、あなたがたに送られ、そこへ行きたいと望んでいるからです、─

長期計画(2)

イスパニヤ伝道

パウロは、ローマの信者たちに、自分が抱いている計画について分かち合います(ロマ152233)。その内容は、以下の3つの部分に分れます。 長期計画(2224節)、 短期計画(2529節)、 祈りの格闘(3033節)。今回は、パウロの長期計画についての2回目の学びです。
「今は、もうこの地方には私の働くべき所がなくなりましたし、また、イスパニヤに行く場合は、あなたがたのところに立ち寄ることを多年希望していましたので ─というのは、途中あなたがたに会い、まず、しばらくの間あなたがたとともにいて心を満たされてから、あなたがたに送られ、そこへ行きたいと望んでいるからです、─」2324節)。(1)パウロは、「もうこの地方には私の働くべき所がなくなりました」と書いています。その意味は、ローマ帝国の西側地区での働きを終えたということです。すべての町々を巡ったということではなく、主要な都市での伝道を終えたという意味です。パウロは、3回の伝道旅行を通してそれを達成しました。(2)彼は、イスパニヤに行きたいという希望を表明しています。イスパニヤとは、スペインのことです。当時スペインは、ローマ帝国の植民地で、帝国の最西端にありました。そこには、多くのユダヤ人と、奴隷として連れてこられたギリシア人がいました。伝道の機会は広がっていたのです。

ローマ教会訪問

(1)パウロがイスパニヤに行ったかどうかは、不明です。 ローマでの幽閉ゆうへいが1度限りで、それ以降自由にならなかったと考える人は、パウロのイスパニヤ行きを否定します。 ローマでの幽閉が2度あったと考える人は、その間に、イスパニヤに行った可能性があると考えます。いずれにしても、イスパニヤに行ったかどうかよりも、パウロがこの手紙を書いたことの方がはるかに重要です。(2)パウロは、イスパニヤへの途上で、ローマ教会に立ち寄るという願望を持っていました。交わりによって心を満たされたいと願ったのでしょうが、さらに、「あなたがたに送られ、そこへ行きたいと望んでいるからです」という意図もありました。パウロは、イスパニヤ伝道のために、ローマ教会から援助を期待しました。それは、祈りの援助、経済的援助、人的援助(同行者)、ネットワークによる援助などです。神の国の働きは、個人プレーではなく、チームワークであることを覚えましょう。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。単独で行動するなら、私は弱い者です。どうか主にある同労者との関係を大切にすることができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第一18~19、ルカの福音書24