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創世記10:1

1 これはノアの息子、セム、ハム、ヤペテの歴史である。大洪水の後に、彼らに子どもが生まれた。

諸国の誕生

第4 の区分(トルドット)

 ここから創世記の第4 の区分(トルドット)が始まる。「これはノアの息子、セム、ハム、ヤペテの歴史である」(1 節a)とは、第4 の区分のタイトルである。つまり、ノアの3 人の息子たちのその後の物語が、第4 のトルドットの内容だということである。「大洪水の後に、彼らに子どもが生まれた」(1 節b)。彼らに子どもが生まれたのは、大洪水後のことである。このようにして、全人類はノアの3 人の息子から地上に広がることになった。

聖書における系図

 創世記10 章に登場する系図は、誕生の順になっていない。誕生の順番は、セム、ハム、ヤペテであるが、解説の順番は、ヤペテ、ハム、セムとなっている。選びから外れた家系は先に紹介されるが、一度紹介されると、再び登場することはない。イエス・キリストにつながる家系は、最後に紹介される。これが、聖書の中に見られる一貫したパターンである。ノアの3 人の息子たちの系図で、セムの歴史の解説が最後に出てくるのは、セムの子孫からメシアが誕生するからである。
 創世記10 章が書かれた目的は、「神の摂理によって地上に諸国が配置された」ことを示すためである。申命記32:8 ~ 9 には、こうある。「いと高き方が、国々に、相続地を持たせ、人の子らを、振り当てられたとき、イスラエルの子らの数にしたがって、国々の民の境を決められた。主の割り当て分はご自分の民であるから、ヤコブは主の相続地である」。この聖句は、諸国がイスラエルの民との関係で各地に配置されたことを教えている。各民族(氏族)は、4 つの要因によって区分されていく。地理的要因、言語的要因、部族的要因、民族的要因。
 創世記10 章は、全人類が同じルーツを持っていることを教えているが、世界の現状を見ると、「人類の一体性」よりも「民族間の対立」の方がより顕著けんちょである。なぜそうなったのか。問題の根源は、11 章で学ぶ「バベルのとう事件」にある。人類は、自らの罪の問題も世界の問題についても無力であり、それを解決できるのは、神だけである。イザヤは次のように預言している。「主は国々の間をさばき、多くの国々の民に、判決を下す。彼らはそのつるぎすきに、そのやりをかまに打ち直し、国は国に向かって剣を上げず、二度と戦いのことを習わない」(イザ2:4)。戦いのない平和な世界は、メシアの再臨によってのみ成就する。メシアの再臨を信じ、日々主にお従いしようではないか。

きょうの祈り

天地創造の神よ。あなたはすべての国民を愛しておられます。どうか地上での民族間の対立が和らぎますように、平和な世界が訪れますように、私たちの心から罪を取り去ってください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

歴代誌 第二23~24、ヨハネの黙示録18

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