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ローマ人への手紙8:28

28 神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従ってされた人々のためには、神がすべてのことを働かせてえきとしてくださることを、私たちは知っています。

神の摂理の御手(1)

3つの慰め

これまでに学んだ内容を確認してみます。私たちは、「栄化えいか」に至る過程で苦難を経験します。クリスチャン生活には、苦難がともないます。その苦難を乗り越えるために、神は私たちに3つのなぐさめを備えてくださいました。(1)私たちが通過する苦難には意味があります。クリスチャンが経験する苦難は、新しいものを産み出すための「産みの苦しみ」です。被造物のうめきがあり、神の子たちのうめきがあります。しかし、それらのうめきは、やがて喜びに変わります。それを知ることは大きな慰めになります。(2)聖霊の執りなしがあります。私たちがどう祈っていいか分からない時に、聖霊が言いようもないうめきによって、私たちのために執りなしてくださいます。これもまた試練の中にいる人にははげましとなります。(3)そして、神の永遠の目的があります。これがローマ8:28のテーマです。神の永遠の目的を成就じょうじゅするのが、「神の摂理の御手」です。救われた者たちは、摂理によって最終ゴールに導かれています。このこともまた、苦難を通過中の人たちに励ましを与えます。
ところで、「摂理せつり」(providence)という用語は聖書にはありません。しかし、この言葉は、聖書が教えている真理を最も適切に表現する神学用語です。

28

「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています」。(1)「私たちは知っています」とありますので、この聖句は、初代教会では日常的に口にされた言葉であったと思われます。救われた人の素直な実感がここに表現されています。(2)「神が、すべてのことを働かせて益としてくださる」とあります。「働かせて」(スネルゲオウ)という動詞は、現在形です。つまり、動作が継続していることを示しています。
神の愛は一度限りのものではなく、継続し、生き続けるものです。神はきょうも、私たちを愛し、最善のものを与えようとして働いておられます。神と私たちの関係は、日々新しく、新鮮なものです。ヨハネ5:17にはこう記されています。「イエスは彼らに答えられた。『わたしの父は今に至るまで働いておられます。ですからわたしも働いているのです』」(ヨハ5:17)。きょうも父なる神との新鮮な関係の中を歩もうではありませんか。

きょうの祈り

イエス・キリストの父なる神さま。救いの完成に向かって私を導いていてくださることを感謝します。きょう私に起こることはすべて、益となることを信じます。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

創世記 25~26、マルコの福音書 10

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