神の義を得る方法（22節）

神の義についての2回目の学びです。「すなわち、イエス・キリストを信じる信仰による神の義であって、それはすべての信じる人に与えられ、何の差別もありません」。（1）神の義は、イエス・キリストを信じる信仰によって得られます。この聖句は、人は信仰によって救われる（信仰義認）という原則を、明確に教えています。「信仰のみ」、「聖書のみ」、「万人祭司」は、宗教改革の三大原理と呼ばれています。その中の一つである「信仰のみ」が、ここで教えられています。義認の内容は、信じた者にキリストの義が転嫁される、ということです。神は、信じた者を「義」と宣言してくださいます。
（2）すべての人が差別なしに同じ方法で救われます。つまり、ユダヤ人も異邦人もともに同じ方法で救われる、ということです。たとえメシアニック・ジューと自称する人がいても、信仰義認を認めていないなら、その人は救われていません。

神の義と恵みの原則（23〜24節）

「すべての人は、罪を犯したので、神からの栄誉を受けることができず、ただ、神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いのゆえに、価なしに義と認められるのです」。（1）「すべての人は、罪を犯したので」とあります。パウロはすでに論じた内容を振り返っています。① 野蛮な異教徒は、被造世界やその他一般啓示という光にそむいた。② 文化的異教徒は、良心という光にそむいた。③ ユダヤ人は、神のことばという光にそむいた。つまり、全人類が罪を犯したのです。（2）「神からの栄誉を受けることができず」とあります。誰であっても、わざによって神の義に到達することはできません。（3）「ただ、神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いのゆえに、価なしに義と認められるのです」とあります。イエスが十字架上でなしてくださったことを信じるなら、イエスの義が私たちに転嫁されるのです。信仰によって、無代価の贈り物として、神の義が信じる者に与えられます。
私たちは、「信仰により、恵みによって」救われました。この真理を否定する者は、すべて異端です。大いなる福音の真理に立ち、神と和解させられていることを大いに喜ぼうではありませんか。