有罪宣言（1：18〜3：20）のまとめ

パウロは、1：18 〜 3：20までで「有罪宣言」について論じてきました。「義認」を説く前に、全人類が罪人であることを証明する必要があったからです。「義認」の教理に入る前に、ここまで学んできた「有罪宣言」について復習してみましょう。
（1）野蛮人の異教徒の罪（1：18〜 32）
彼らには、被造物という証拠やその他の一般啓示が与えられています。彼らは、その基準によって裁かれ、有罪であることが宣言されます。人は、自分に与えられている光（啓示）の量によって裁かれます。これがすべての人に適用される大原則です。
（2）文化的異教徒の罪（2：1〜 16）
文化的異教徒とは、ギリシア人やローマ人のことです。彼らには、良心という証拠やその他の一般啓示が与えられています。彼らは、その基準によって裁かれ、有罪であることが明らかになります。（3）ユダヤ人の罪（2：17 〜3：8）
ユダヤ人には、聖書という特別啓示が与えられています。この点で、ユダヤ人は全人類の中で特別な立場に立たされています。彼らは、神のことばという基準によって裁かれ、有罪が宣言されます。
（4）すべての人は罪人（3：9〜 20）
パウロは、神の啓示を受けていたユダヤ人でさえも失敗したことを証明しました。それによって、全人類の失敗を証明したのです。これは、「大から小へ」というラビ的論法です。

少し先に行ってから、パウロはこう宣言します。「すべての人は、罪を犯したので、神からの栄誉を受けることができず、 ただ、神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖あがないのゆえに、価あたいなしに義と認められるのです」（3：23 〜 24）。中途半端な福音理解や儒教的キリスト教を排除し、純粋な福音を信じてその真理に立ち続けようではありませんか。きょうも神の御名をたたえながらこの世に出て行きましょう。