8 まず第一に、あなたがたすべてのために、私はイエス・キリストによって私の神に感謝します。それは、あなたがたの信仰が全世界に言い伝えられているからです。
9 私が御子の福音を宣べ伝えつつ霊をもって仕えている神があかししてくださることですが、私はあなたがたのことを思わぬ時はなく、
10 いつも祈りのたびごとに、神のみこころによって、何とかして、今度はついに道が開かれて、あなたがたのところに行けるようにと願っています。
11 私があなたがたに会いたいと切に望むのは、御霊の賜物をいくらかでもあなたがたに分けて、あなたがたを強くしたいからです。
12 というよりも、あなたがたの間にいて、あなたがたと私との互いの信仰によって、ともに励ましを受けたいのです。
13 兄弟たち。ぜひ知っておいていただきたい。私はあなたがたの中でも、ほかの国の人々の中で得たと同じように、いくらかの実を得ようと思って、何度もあなたがたのところに行こうとしたのですが、今なお妨げられているのです。
14 私は、ギリシヤ人にも未開人にも、知識のある人にも知識のない人にも、返さなければならない負債を負っています。
15 ですから、私としては、ローマにいるあなたがたにも、ぜひ福音を伝えたいのです。
ここまで学んできたパウロのあいさつ文の復習をしてみましょう。(1)パウロは自分のことを次の3つのキーワードを用いて紹介しました(1節)。①しもべ(キリスト・イエスの)、②召された(使徒として)、③選び出された(神の福音のために)。(2)次に、挿入句が入りました。それは、福音の要約でした(2〜 6節)。①福音の作者は神である、②全地創造の前から計画されていた、③御子に関することである。(3)最後に、ローマの信徒たち(宛先)へのあいさつ(7節)がありました。
きょうの箇所では、パウロとローマ教会との関係が説明されます。これは、「心の絆」を結ぶためのものです。パウロはまだこの教会を訪問したことがないので、この手紙の受け取り手と「心の絆(信仰の絆)」を結ぶ必要があったのです。
「まず第一に、あなたがたすべてのために、私はイエス・キリストによって私の神に感謝します」。(1)「イエス・キリストを通して」とあります。イエス・キリストがこの教会を建てたのです。そして、パウロの感謝もイエス・キリストを通して、父なる神にささげられます。(2)この教会は、使徒たち(パウロも含む)の手によって建てられた教会ではありません。ペンテコステの日にエルサレムに来ていたユダヤ人たちがローマに帰ってから伝道し、その結果誕生したのでしょう。あるいは、パリサイ派のユダヤ人から迫害を受けたメシアニック・ジューがローマにのがれ、そこで伝道した結果誕生したという可能性もあります。こういう教会が存在することは、パウロにとっては驚きであり感謝なことでした。(3)感謝の理由は、彼らの信仰が広く知られるようになっているからです。「それは、あなたがたの信仰が全世界に言い伝えられているからです」。「全世界」とは、当時知られていた世界のことです。この教会のことは、ユダヤ人信者にも異邦人信者にも、教会に敵対的なユダヤ人にも異邦人にも、よく知られていたのです。しかも評判がいいのです。ローマ教会は、パウロが設立に関係したコリント教会のようではありませんでした。
パウロの人生は、感謝を第一にする人生でした。彼は、ローマ教会の信徒たちと「心の絆」を結ぶためにこれを書きましたが、この文は単なる便宜的手法ではなく、パウロ自身の生き方の反映でもありました。私たちも、感謝を第一とする生き方を志そうではありませんか。
きょうの祈り
天の父なる神さま。感謝することの少ない私をお赦しください。感謝を第一にすることを志します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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