18 それで、モーセはしゅうとのイテロのもとに帰り、彼に言った。「どうか私をエジプトにいる親類のもとに帰らせ、彼らがまだ生きながらえているかどうか見させてください。」イテロはモーセに「安心して行きなさい」と答えた。
19 【 主】はミデヤンでモーセに仰せられた。「エジプトに帰って行け。あなたのいのちを求めていた者は、みな死んだ。」
20 そこで、モーセは妻や息子たちを連れ、彼らをろばに乗せてエジプトの地へ帰った。モーセは手に神の杖を持っていた。
モーセは、ついに説得されてエジプトに向かう決心をする。彼には、杖が与えられ、代弁者としてアロンも備えられていた。出発の前に、彼はしゅうとイテロの許可を得ようとした。「どうか私をエジプトにいる親類のもとに帰らせ、彼らがまだ生きながらえているかどうか見させてください」。(1)ヤコブの場合は、黙って伯父ラバンのもとを去った。彼は、財産以外に、妻たちと子どもたちを連れて逃げ去った。(2)モーセの場合は、しゅうとイテロと良い関係にあったようである。彼は、無断で妻のチッポラと2 人の息子たちを連れ出すようなことはしなかった。(3)モーセの言葉から、彼がエジプトのイスラエル人たちと連絡を取っていなかったことが分かる。(4)モーセはイテロに対して、【主】の計画の全貌を語ってはいない。燃える柴についても、自分の使命についても、語っていない。これは、モーセの知恵であろう。神の幻は、いくら言葉で説明しても、そう簡単に分かってもらえるものではない。(5)イテロはモーセに、「安心して行きなさい」と答えた。つまり、旅の安全とモーセの繁栄を願ったのである。
1 歩進むと、次のステップが見えて来る。「【主】はミデヤンでモーセに仰せられた。『エジプトに帰って行け。あなたのいのちを求めていた者は、みな死んだ』」。(1)このことばは、「今が時だから、すぐにエジプトに行け」という意味である。パロも、パロの高官たちも、モーセが殺害したエジプト人の友人たちも、みな死んだ。これは、モーセの心から恐れを取り除くための励ましのことばである。(2)モーセは、妻のチッポラと2 人の息子(ゲルショムとエリエゼル)をろばに乗せて、エジプトの地に向かった。ろばは、高貴な人の乗り物である。(3)「モーセは手に神の杖を持っていた」。この杖は、羊飼いの杖が「神の杖」に変化したものである。モーセは、この杖で数々のしるしを行うことになる。この杖で、エジプトの地を10 の災害で打ち、紅海の水を分け、荒野に水をわき出させるのである。
私たちにとっての「神の杖」とは何であろうか。それは、「キリストの福音」であり「神のことば」である聖書である。信仰を持った瞬間から、聖書は単なる本から「神の本」に変わる。何も持っていないかのように見えても、私たちはすべてを持っている。自分の手に与えられているものを正しく評価しようではないか。
きょうの祈り
イスラエルの神よ。私にも「神の杖」が与えられていることを感謝します。どうか私をあなたのみわざのために用いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
出エジプト記29 ~ 30、ヨハネの福音書12
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