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出エジプト記2:1 ~ 4

1 さて、レビの家のひとりの人がレビ人の娘をめとった。

2 女はみごもって、男の子を産んだが、そのかわいいのを見て、三か月の間その子を隠しておいた。

3 しかしもう隠しきれなくなったので、パピルス製のかごを手に入れ、それに瀝青れきせい樹脂じゅしとをって、その子を中に入れ、ナイルの岸のあししげみの中に置いた。

4 その子の姉が、その子がどうなるかを知ろうとして、遠く離れて立っていたとき、

モーセの母親の信仰

アムラムとヨケベデ

「女はみごもって、男の子を産んだが、そのかわいいのを見て、三か月の間その子を隠しておいた」。(1)モーセの両親の名は、レビ族出身のアムラムとヨケベデである。これは、おい叔母おばの結婚である(出6:20)。近親婚は、モーセの律法によって禁止されるようになるが、この当時はまだそのような禁止令がなかった。モーセには、兄のアロンと姉のミリアムがいた。(2)「かわいい」と訳された言葉は、ヘブル語で「トブ」である。この言葉の意味は、使徒7:20 から類推るいすいすることが出来る。「・・・彼は神の目にかなった、かわいらしい子で、三か月の間、父の家で育てられましたが、」。モーセの両親は霊的な目で我が子をながめ、それが特別な子であることを感じ取ったのである。(3)さらに、ヘブル11:23 にはこうある。「信仰によって、モーセは生まれてから、両親によって三か月の間隠されていました。彼らはその子の美しいのを見たからです。彼らは王の命令をも恐れませんでした」

信仰による行為

「しかしもう隠しきれなくなったので、パピルス製のかごを手に入れ、それに瀝青と樹脂とを塗って、その子を中に入れ、ナイルの岸の葦の茂みの中に置いた」。(1)3 か月も経つと、赤子を隠しきれなくなった。母親は、信仰によって行動を起こした。彼女は、パピルス製のかごを取り、それに防水加工をほどこした(自分でパピルスを箱状に編んだのであろう)。「かご」はエジプトの言葉で「テイバー」と言うが、同じ言葉が、ノアの箱舟はこぶねを指すために用いられている。そう言えば、ノアの箱舟にも防水加工が施されていた。(2)次に彼女は、そのかごをナイルの岸の葦の茂みの中に置いた(ある意味では、彼女はパロの命令に従ったのである)。パロの娘が水浴びに来る辺りを予測しておいたのであろう。(3)姉のミリアムは遠く離れて立ち、かごがどうなるか見守っていた。
ここまでは、主役は女性たちである。母ヨケベデには、霊的な洞察力どうさつりょくが備わっていた。彼女は、幼子が神から特別な使命を受けていることを感じ取り、神に信頼して自分の息子を川に浮かべた。ここには信仰のバランスがある。隠せる間は努力して隠した。それが誕生後の3 か月である。隠せなくなると(努力が尽きた時点で)、我が子を神の摂理せつりの御手に委ねた。私たちもまた、このバランス感覚を学ぼうではないか。努力はしまないが、自分の限界を超えた事項については、神の摂理に委ねる決断をしよう。

きょうの祈り

全知全能の神よ。隠す努力と、ゆだねる信仰について、教訓を学ぶことができました。感謝します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

創世記 49~50、ヨハネの福音書 1