27 また杯を取り、感謝をささげて後、こう言って彼らにお与えになった。「みな、この杯から飲みなさい。
28 これは、わたしの契約の血です。罪を赦すために多くの人のために流されるものです。
29 ただ、言っておきます。わたしの父の御国で、あなたがたと新しく飲むその日までは、わたしはもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません。」
再び、過越の食事の順序について確認する。(1)第一の杯(感謝の杯)が配られた。(2)イエスは、弟子たちの足を洗われた。(3)第二の杯(裁きの杯)が配られた。(4)パセリを塩水に浸して食べた。(5)「アフィコーメンの儀式」の前半が行われた。(6)次に、「ハロセット」と苦菜が配られた。ハロセットは、りんご、ナッツ、蜂蜜、シナモン、ワインなどを混ぜて作られたもので、見かけは粘土のようである。イスラエル人の先祖たちが、エジプトでレンガを作らされていたことを思い出すためのものである。苦菜もまた、エジプト時代の労苦を思い出すためのものである。ヨハネ13:26 で、イエスはパン切れをイスカリオテのユダに与えておられるが、これはパンの上に苦菜を載せたものである。この時点で、ユダはその場を去った。(7)以上で儀式的部分が終わり、次にメインコースが出された。(8)メインコースの後、隠されていた半分のパン(アフィコーメン)が出され、食された。(9)その後、第三の杯(贖いの杯)が配られた。きょうの箇所でイエスが弟子たちに配っておられるのは、この杯である。
「これは、わたしの契約の血です。罪を赦すために多くの人のために流されるものです」。(1)イエスが流される血潮は、罪の贖いのためのものであることが明らかになった。イエスが「贖いの杯」と呼ばれる第三の杯をお用いになったのは、偶然ではない。(2)この杯は、イエスの再臨を指し示すものともなっている。「ただ、言っておきます。わたしの父の御国で、あなたがたと新しく飲むその日までは、わたしはもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません」。「父の御国」とは、イエスの再臨後に設立されるメシア的王国(千年王国)のことである。イエスは、千年王国において使徒たちとともに過越の食事をすると預言された。
パウロはイエスのことばを次のように記録している。「感謝をささげて後、それを裂き、こう言われました。『これはあなたがたのための、わたしのからだです。わたしを覚えて、これを行いなさい』。夕食の後、杯をも同じようにして言われました。『この杯は、わたしの血による新しい契約です。これを飲むたびに、わたしを覚えて、これを行いなさい』」(1 コリ11:24 ~25)。聖餐式でパンとぶどう酒をいただくとき、私たちは、主の贖いのわざに感謝すると同時に、主の再臨への希望を告白しているのである。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。今私は、御子イエスを信じる信仰によって、あなたとの契約関係に招き入れられました。あなたの愛と守りとを感謝します。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
歴代誌 第二25~26、詩篇145 ~ 146
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