29 わざわいだ。偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちは預言者の墓を建て、義人の記念碑を飾って、
30 『 私たちが、父祖たちの時代に生きていたら、預言者たちの血を流すような仲間にはならなかっただろう』と言います。
31 こうして、預言者を殺した者たちの子孫だと、自分で証言しています。
32 おまえたちも父祖たちの罪の目盛りの不足分を満たしなさい。
33 おまえたち蛇ども、まむしのすえども。おまえたちは、ゲヘナの刑罰をどうしてのがれることができよう。
34 だから、わたしが預言者、知者、律法学者たちを遣わすと、おまえたちはそのうちのある者を殺し、十字架につけ、またある者を会堂でむち打ち、町から町へと迫害して行くのです。
35 それは、義人アベルの血からこのかた、神殿と祭壇との間で殺されたバラキヤの子ザカリヤの血に至るまで、地上で流されるすべての正しい血の報復がおまえたちの上に来るためです。
36 まことに、おまえたちに告げます。これらの報いはみな、この時代の上に来ます。
イエスは、パリサイ人たちの特徴である7 つのわざわいを指摘された。すでに最初の6 つを確認したので、今回は、第7 のわざわいを見てみよう。
(7)第7 のわざわいは、「メシアの拒否」である。これは、第1 のわざわいと同じであるが、さらに詳細にその内容が説明されている。パリサイ人たちは、「自分たちが先祖の時代に生きていたら、預言者たちの血を流すことはなかっただろう」と豪語していた。イエスは、その誤りを指摘された。彼らは、先祖たち以上に悪事を働いていた。彼らは、神が遣わした使者(バプテスマのヨハネ)を迫害し、イエスをも拒否した。イエスは、ご自身のメシア性を証明するために、数々のしるしや奇跡を行われた。その中には、パリサイ人たち自身が「メシア的奇跡」と定義していたものも含まれていた。
「義人アベル」と「バラキヤの子ザカリヤ」の名が並べられている。ユダヤ教の聖書は、私たちが使う旧約聖書とは配列が異なり、創世記から始まり歴代誌第二で終わる。アベルは創世記の最初に登場し、バラキヤの子ザカリヤは歴代誌第二の最後に出てくる。つまりイエスは、このふたりの名を上げることによって、聖書全体の中で殉教者となった者たちのことを語っておられるのである。イエスを拒否することは、旧約聖書の預言者たちを拒否したことと同じである。なぜなら、旧約聖書の預言者たちは、イエスがメシアであることを証言しているからである。従って、預言者たちの血の責任は、イエスのメシア性を拒否した者たちの上にも下るのである。「この時代の上に来ます」という表現に注目しよう。イエスを拒否したことの呪いは、イエスと同時代のユダヤ人たちの上に下るということである。それが成就したのが、紀元70 年のエルサレム崩壊である。
現代のユダヤ教正統派は旧約聖書を信じていると考えている人たちがいるようだが、そうではない。もし彼らが本当に旧約聖書を信じているなら、イエスをメシアとして認めるはずだからである。この聖書箇所を通して、旧約聖書の預言者たちが一貫してメシアであるイエスを証言してきたことが明らかになった。しかし、ユダヤ人たちの目には覆いがかかっていた。この状況は、現代でも変わっていない。イエスが何度も、「目の見えぬパリサイ人たち」と語っておられることに注目しよう。ユダヤ人たちの霊の目が開かれるように祈ろう。と同時に、同胞の霊の目も開かれるように祈ろう。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。ユダヤ人たちの霊の目を開いてください。また、日本人の目にもおおいがかかっています。それを取りのけてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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歴代誌 第一12~13、詩篇133 ~ 134
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