23 イエスが舟にお乗りになると、弟子たちも従った。
24 すると、見よ、湖に大暴風が起こって、舟は大波をかぶった。ところが、イエスは眠っておられた。
25 弟子たちはイエスのみもとに来て、イエスを起こして言った。「主よ。助けてください。私たちはおぼれそうです。」
26 イエスは言われた。「なぜこわがるのか、信仰の薄い者たちだ。」それから、起き上がって、風と湖をしかりつけられると、大なぎになった。
27 人々は驚いてこう言った。「風や湖までが言うことをきくとは、いったいこの方はどういう方なのだろう。」
マタイ8 章は、イエスがメシアとしての権威を持っておられることを証言している。この箇所では、イエスが自然界を支配する権威を持っておられることが証明される。ガリラヤ湖は、海抜下約200 メートルに位置する淡水湖である。西には下ガリラヤの山、東にはゴラン高原が迫っている。切り立った山に囲まれたこの湖では、突風が吹き荒れることがしばしば起こる。
(1)イエスと弟子たちの乗った舟が、湖上で嵐にあい、沈みそうになった。これは、並の嵐ではない。弟子たちの中には、かつて漁師をしていた者も数人いたが、その彼らが本気で恐れたのであるから、大嵐である。(2)ところが、イエスは眠っておられた。嵐の中でも平安を失わないイエスの姿に注目しよう。(3)そこで弟子たちは、イエスに叫んだ。「主よ。助けてください。私たちはおぼれそうです」。イエスは、動揺したそぶりを全く見せていない。弟子たちには、イエスに叫ぶしか生きる道は残されていない。(4)イエスは、風と荒波をしかりつけられた。その結果、二つの奇跡が起こった。ただちに大暴風雨が収まったこと、そして、通常の静けさではなく「大なぎ」になったことである。ことばで宇宙を創造された方が、ことばで自然界を支配されたのである。
この奇跡によって、イエスは弟子たちにある教訓を教えようとされた。(1)イエスは、ユダヤ人たちがこぞって、メシアである自分を拒否する時が来ることを知っておられた。その日には、主に従うために、強靱な信仰が必要となる。(2)弟子たちは、嵐の湖の体験を通して、主イエスにだけ信頼を置くように訓練された。(3)湖が大なぎになったとき、弟子たちはイエスを恐れてこう言った。「風や湖までが言うことをきくとは、いったいこの方はどういう方なのだろう」。彼らは、詩篇89:9 を思い出したことであろう。「あなたは海の高まりを治めておられます。その波がさかまくとき、あなたはそれを静められます」。(4)弟子たちは、イエスこそ「約束のメシア」であることを理解し始めた。嵐に対する弟子たちの恐れは、神を敬う畏怖の念へと変えられていった。
あなたは今、神からどのような訓練を受けておられるだろうか。イエスに信頼するしか道がないなら、それはイエスの権威を味わうすばらしいチャンスである。イエスは、私たちの人生という舟の中にともにいてくださる。この方に信頼することを学ぼうではないか。
きょうの祈り
天の父よ。人生の荒波を航海する私に、今、平安を与えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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