2 これはヤコブの歴史である。ヨセフは十七歳のとき、彼の兄たちと羊の群れを飼っていた。彼はまだ手伝いで、父の妻ビルハの子らやジルパの子らといっしょにいた。ヨセフは彼らの悪いうわさを父に告げた。
創世記37 ~50 章は、第11 番目のトルドット(歴史)に当たる。38 章はユダの物語であるが、それ以外の13 章は、すべてヨセフの物語となっている。これ以降の創世記の記述は、ヨセフを中心に展開していく。ここで、文脈を確認してみよう。(1)ヤコブは、12 人の息子たちとともに、約束の地に住むようになった。アブラハム契約の条項が、次にどのような展開を見せるのかが、これからの関心事である。(2)これからの物語は、ヨセフを中心に回り始める。ヨセフ物語は、「ヤコブ一家」が「イスラエル民族」に成長するためのリンクとなる。(3)ヨセフは、ヤコブの最愛の妻ラケルから生まれた。
ヨセフとキリストの関係について考えてみよう。新約聖書には、ヨセフはキリストの型だと教えている箇所はないが、ヨセフとキリストの間には多くの類似点がある。キリストは辱めを受け、その後に高く引き上げられた。ヨセフもまた、辱めを受ける経験をし(37 章、39 ~40 章)、それから上に引き上げられる(41 章)。
ヨセフ(当時17 歳)は、ビルハの子ら(ダン、ナフタリ)と、ジルパの子ら(ガド、アシェル)とともに、羊飼いの仕事をしていた。「手伝い」とは、見習いのことである。ヤコブは、ヨセフをレアの子ら(ルベン、シメオン、レビ、ユダ)の近くに置くことを避けたと思われる。(1)ヨセフは、「彼らの悪いうわさを父に告げた」。正直な性格のゆえに、悪を見逃すことができなかったのであろう。(2)「悪いうわさ」が何であるかは、想像するしかない。いじめ、内輪もめ、羊に害を与えるような行動、などが考えられる。(3)兄たちは年上なので、直接抗議するのが難しかったのであろう。そこでヨセフは、父ヤコブにありのままを報告した。その結果、兄たちはヨセフを憎むようになった。
イエスがユダヤ人の指導者たちから攻撃された理由は、イエスが真理を語ったことである。闇の中にいた者たちは、光であるイエスのことばに反発したのである。イエスは、こう言われた。「あなたがたのうちだれか、わたしに罪があると責める者がいますか。わたしが真理を話しているなら、なぜわたしを信じないのですか」(ヨハ8:46)。神は聖書を通して、私たちの心に真実を語っておられる。私たちは、神の声に反発する者なのか、あるいは、聞き従う者なのか。自分を吟味し、神の導きに対して心を開こう。神のことばに反発する者は、愚か者である。
きょうの祈り
天の父なる神さま。あなたは今も、聖書を通して語っておられます。どうか私を、御声に聞き従う者と変えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
サムエル記第一30~31、使徒の働き3
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