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創世記35:9~15

9 こうしてヤコブがパダン・アラムから帰って来たとき、神は再び彼に現れ、彼を祝福された。

10 神は彼に仰せられた。「あなたの名はヤコブであるが、あなたの名は、もう、ヤコブと呼んではならない。あなたの名はイスラエルでなければならない。」それで彼は自分の名をイスラエルと呼んだ。

11 神はまた彼に仰せられた。「わたしは全能の神である。生めよ。ふえよ。一つの国民、諸国の民のつどいが、あなたから出て、王たちがあなたのこしから出る。

12 わたしはアブラハムとイサクに与えた地を、あなたに与え、あなたの後の子孫にもその地を与えよう。」

13 神は彼に語られたその所で、彼を離れて上られた。

14 ヤコブは、神が彼に語られたその場所に柱、すなわち、石の柱を立て、その上に注ぎのぶどう酒を注ぎ、またその上に油をそそいだ。

15 ヤコブは、神が自分と語られたその所をベテルと名づけた。

アブラハム契約の再確認

5 回目の直接的啓示

ここでヤコブは、神からの直接的語りかけを受ける(これが5 回目)。彼が追い求めてきた祝福は、今や彼のものとなった。祝福の内容は、アブラハム契約の再確認である。(1)ヤコブからイスラエルへ、名前が変更された。これは、すでに啓示されていたことの再確認である。「あなたの名は、もう、ヤコブと呼んではならない」とは、「ヤコブという名だけではない」という意味である。これ以降彼は、ヤコブとイスラエルという2 つの名で呼ばれるようになる。(2)神はご自身を「わたしは全能の神である」と紹介された。「全能の神」とは、「エル・シャダイ」である。アブラハムが99 歳の時に、神はこの御名みなでご自身を表された(17:1)。私たちの信じている神は、全知全能の神である。そのことを思い、【主】をあがめようではないか。
次に、神の命令と約束が与えられる。(1)「生めよ。ふえよ」とは、ヤコブの子どもたちへの命令である。(2)「一つの国民、諸国の民のつどいが、あなたから出て」。一つの国民とはイスラエルの民のこと、諸国の民のつどいとは12 部族のことである。(3)「王たちがあなたの腰から出る」。これは、17:6 でアブラハムに、17:16 でサラに与えられた約束である。(4)さらに、土地の約束が続く。「わたしはアブラハムとイサクに与えた地を、あなたに与え、あなたの後の子孫にもその地を与えよう」。土地はヤコブの子孫に約束されると同時に、ヤコブ個人へも約束された。ちなみに、この約束が成就するのは、メシア的王国(千年王国)においてである。

ヤコブの応答

ヤコブは感謝のしるしとして、そこに記念の石の柱を立て、その上に油を注いだ。以上のことは、創世記28:18 ~22 の行為のくり返しであるが、そこに新しい要素が1 つ付け加えられた。それが、ぶどう酒を注ぐことである(神の顕現けんげんを記念して)。その行為によって、ベテルは文字どおり「神の家」(礼拝の場)となった。「ヤコブは、神が自分と語られたその所をベテルと名づけた」。これもまたくり返しの行為である。かつて彼は、その場所をベテルと名付けたが、今やその場所が、名実ともにベテル(神の家)となったのである。
神の愛と恵みは無限である。クリスチャン生活は、日々神の素晴らしさをより深く体験する生活である。私たちが神について知っているのは、ほんの一部にすぎないことを覚え、神との新しい出会いを日々期待しよう。

きょうの祈り

天の父なる神さま。きょうも私に、驚きの体験を与えてください。あなたの無限大の愛と恵みをより深く味わうことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第一18~19、ルカの福音書23

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