63 さて、イエスの監視人どもは、イエスをからかい、むちでたたいた。
64 そして目隠しをして、「言い当ててみろ。今たたいたのはだれか」と聞いたりした。
65 また、そのほかさまざまな悪口をイエスに浴びせた。
66 夜が明けると、民の長老会、それに祭司長、律法学者たちが、集まった。彼らはイエスを議会に連れ出し、
67 こう言った。「あなたがキリストなら、そうだと言いなさい。」しかしイエスは言われた。「わたしが言っても、あなたがたは決して信じないでしょうし、
68 わたしが尋ねても、あなたがたは決して答えないでしょう。
69 しかし今から後、人の子は、神の大能の右の座に着きます。」
70 彼らはみなで言った。「ではあなたは神の子ですか。」すると、イエスは彼らに「あなたがたの言うとおり、わたしはそれです」と言われた。
71 すると彼らは「これでもまだ証人が必要でしょうか。私たち自身が彼の口から直接それを聞いたのだから」と言った。
サンヘドリン(議会)で正式な裁判が始まるまで、イエスは一群の兵士たちの管理下に置かれました。兵士たちがイエスに暴力を加えたことは明らかですが、ルカは、最低限の記述しか残していません。兵士たちは、暴力を振るった上に、イエスをからかいました。彼らは、イエスが預言者であるという噂を聞いていたのでしょう。それでイエスに目隠しをして、こう言ったのです。「おまえが本物の預言者なら、目隠しをされても、だれが何をしたかわかるはずだ。さあ、言い当ててみろ。今たたいたのはだれか。」イエスは、沈黙を守っておられました。真の預言者以上のお方を、彼らは辱めたのです。もしその場に同席していたとしたら、あなたは、どういう態度を取っていたと思いますか。日常生活の場で、イエスが侮辱されているような場面に出会うことはありますか。それは、あなたの心をどの程度悲しませますか。
次にイエスは、サンヘドリンの真中に立たされました。パリサイ人も、サドカイ人も、イエスを殺そうとしていましたが、その理由は異なっていました。(1)パリサイ人は、イエスにその偽善を指摘され、ねたみと復讐心に燃えていました。(2)サドカイ人は、神殿での商売を妨害され、危機感を募らせていました。さらに、ローマから与えられていた特権が取り去られることを恐れました。まず彼らは、ユダヤの律法に従ってイエスを死罪に定めようとしました。「あなたがキリスト(メシヤ)なら、そうだと言いなさい。」という問いかけは、イエスから直接の証言を得るためのものでした。イエスは、それには直接お答えにはなりませんでした。それは、彼らのメシヤ観が、あまりにもご自分のものとかけ離れていたからです。最終的には、「ではあなたは神の子ですか。」という質問には、「あなたがたの言うとおり、わたしはそれです。」とお答えになりました。彼らは、それで満足しました。イエス自らが神性宣言を行ない、死罪にあたることを証明したからです。イエスは、「神の大能の右の座に着いておられるお方」です。そのお方をさばくことができると考えるのは、なんと愚かなことでしょうか。あなたの周りに、このような愚かさをくり返している人はいませんか。その人のためにも、祈りましょう。イエスは、その人をも愛しておられます。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神よ。私たち人間が、メシヤであるイエスをさばいてしまった傲慢をお赦しください。今も、私たちの周りには、神を冒涜する人々がたくさんいます。どうかあわれんでください。そのような場に遭遇したとき、語るべきことばと知恵とを私に与えてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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