36 また、アセル族のパヌエルの娘で女預言者のアンナという人がいた。この人は非常に年をとっていた。処女の時代のあと七年間、夫とともに住み、
37 その後やもめになり、八十四歳になっていた。そして宮を離れず、夜も昼も、断食と祈りをもって神に仕えていた。
38 ちょうどこのとき、彼女もそこにいて、神に感謝をささげ、そして、エルサレムの贖いを待ち望んでいるすべての人々に、この幼子のことを語った。
39 さて、彼らは主の律法による定めをすべて果たしたので、ガリラヤの自分たちの町ナザレに帰った。
40 幼子は成長し、強くなり、知恵に満ちていった。神の恵みがその上にあった。
アンナもシメオンとともに、イエスが約束のメシヤであることを受け入れました。アンナに関しては、いくつかの注目すべき点があります。彼女は、女預言者と呼ばれています。当時イスラエルには、数百年間預言者が出ていませんでしたので、「女預言者」というタイトルは、非常に重みのあるものです。アンナは、アセル族の出身でした。アセル族とは、北の十部族の一つです。アンナは何らかの形で系図を保存し、自らがアセル族の出身であることを証明できたようです。彼女は、メシヤを待ち望んでおり、シメオン同様、イエスのゆえに神に感謝をささげました。当時のイスラエル人の中に、イエス誕生の直後から、イエスこそメシヤであることを告白した人々がいたのです。現代のユダヤ人はどうでしょうか。多くのユダヤ人たちが、今も、メシヤの到来を待ち望んでいます。すでにメシヤは来られたのに、彼らはそれを認めず、なおも待ちつづけています。ここに、ユダヤ人の悲劇があります。彼らの霊の目が開かれるように、祈りましょう。また私たちも、神の約束がすでに成就しているのに、不信仰のために祝福を逃していることはないかどうか、吟味してみましょう。
ルカは、イエスの両親が律法による定めをすべて果たしたことを強調しています。その後、彼らは、自分たちの町ナザレに帰っていきました。イエスの幼少時代に関しては、わずかの記述があるのみです。「幼子は成長し、強くなり、知恵に満ちて行った。神の恵みがその上にあった。」(40節)。この短い箇所から、重要な真理を学ぶことができます。イエスは、スーパーマンのように育ったのではありません。ごく普通の子供として、肉体的、精神的、霊的に成長していったのです。「キリストは、神の御姿であられる方なのに、神のあり方を捨てることができないとは考えないで、ご自分を無にして、仕える者の姿をとり、人間と同じようになられたのです。」(ピリピ人への手紙2:6~7)とある通りです。聖書が教える理想的な人間像とは、肉体、精神、霊の三つの要素が調和している状態を言います。イエスは、神の恵みによって、全人的に成長していきました。あなたはいかがですか。肉体、精神、霊の三つの要素の内、どれかが強調されすぎたり、無視されていたりはしませんか。バランスを失った人生は、決して神の栄光を表わすものにはなりません。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神よ。日常の生活の中で、バランスを欠くことの多い者です。どうか、肉体、精神、霊の三つの要素が調和している者となれますように、私をお助けください。物質主義や、誤った精神主義から私をお守りください。主イエスの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
ホセア書2~3、詩篇83 ~ 84
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