1 ダビデの時代に、三年間引き続いてききんがあった。そこでダビデが主のみこころを伺うと、主は仰せられた。「サウルとその一族に、血を流した罪がある。彼がギブオン人たちを殺したからだ。」
2 そこで王はギブオン人たちを呼び出して、彼らに言った。─ギブオンの人たちはイスラエル人ではなく、エモリ人の生き残りであって、イスラエル人は、彼らと盟約を結んでいたのであるが、サウルが、イスラエルとユダの人々への熱心のあまり、彼らを打ち殺してしまおうとしたのであった。─
3 ダビデはギブオン人たちに言った。「あなたがたのために、私は何をしなければならないのか。私が何を償ったら、あなたがたは主のゆずりの地を祝福できるのか。」
4 ギブオン人たちは彼に言った。「私たちとサウル、およびその一族との間の問題は、銀や金のことではありません。また私たちがイスラエルのうちで、人を殺すことでもありません。」そこでダビデが言った。「それでは私があなたがたに何をしたらよいと言うのか。」
5 彼らは王に言った。「私たちを絶ち滅ぼそうとした者、私たちを滅ぼしてイスラエルの領土のどこにも、おらせないようにたくらんだ者、
6 その者の子ども七人を、私たちに引き渡してください。私たちは、主の選ばれたサウルのギブアで、主のために、彼らをさらし者にします。」王は言った。「引き渡そう。」
サムエル記第二21~24章は、サムエル記の補遺の部分とされています。その内容は六つの部分に分かれていますが、記述は必ずしも時間の順にはなっていません。きょうの箇所は、「ききんの原因とその解決」がテーマです。
カナンの地では、雨は神の祝福を、ききんは神のさばきを表わしています。カナンの地に3年間もききんが続きました。何かの原因があるはずです。(1)その原因は、サウルとその一族が、ギブオン人たちを殺したことにありました。この殺戮に関しては、この箇所で触れられているだけです。(2)民数記35:33にこうあります。「あなたがたは、自分たちのいる土地を汚してはならない。血は土地を汚すからである。土地に流された血についてその土地を贖うには、その土地に血を流させた者の血による以外はない」。(3)ギブオン人たちはイスラエル人と契約を結び、平和に暮らす権利を得ていました(ヨシュア記9:3~27)。サウルは聖絶すべきアマレク人を助け、助けるべきギブオン人を殺戮し、地を汚していたのです。
ダビデは、ギブオン人を呼び寄せ、問題解決の方法を探ります。(1)ギブオン人たちは、この問題は金銭で解決できるようなものではない、また、自分たちにイスラエル人を殺す権威があるわけでもないと答えます。(2)そこでダビデは、自分は何をすべきかと問いかけています。(3)ギブオン人の答は、サウルの子孫7人を差し出してほしいというものでした。注目すべきは、ギブオン人たちは、決して復讐心からこの要求をしているのではないということです。問題は、神の前での契約が破られ、その結果約束の地が汚されたことにあります。(4)それを知っていたダビデは、やむなくそれに同意します。
この箇所を誤解してはなりません。ここには、神が何を不快と感じられるのか、またそれを解決するためにはどのような方法を取るべきなのかが書かれています。血に対して血をもって贖うという方法は、イエス・キリストの十字架を予表するものです。私たちの罪も、イエスの血の犠牲がなければ赦されないものでした。神の方法で、問題を解決することを学びましょう。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。あなたの喜びを私の喜びとし、あなたの悲しみを私の悲しみとして、きょうも歩むことができますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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エゼキエル書4~5、ガラテヤ人への手紙1
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