1 アヒトフェルはさらにアブシャロムに言った。「私に一万二千人を選ばせてください。私は今夜、ダビデのあとを追って出発し、
2 彼を襲います。ダビデは疲れて気力を失っているでしょう。私が、彼を恐れさせれば、彼といっしょにいるすべての民は逃げましょう。私は王だけを打ち殺します。
3 私はすべての民をあなたのもとに連れ戻します。すべての者が帰って来るとき、あなたが求めているのはただひとりだけですから、民はみな、穏やかになるでしょう。」
4 このことばはアブシャロムとイスラエルの全長老の気に入った。
事態は急速に移り変わっています。(1)アブシャロムがエルサレムへの進軍を開始した日、ダビデは取るものも取らずに都落ちをしています。今ダビデの一行はオリーブ山を下り、ユダの荒野にいます。(2)エルサレムに入城したアブシャロムは、参謀アヒトフェルの助言に従って、ダビデのそばめたちと白昼公然と関係を結びます。(3)その同じ日に、アヒトフェルは第二の助言を提出します。それは実に的を射た助言でした。(4)アヒトフェルが出した第二の助言とは、ダビデをその夜のうちに急襲するということでした。アヒトフェルは、1万2,000の精兵を選んで、自らが急襲隊を指揮すると提案します。(5)もしそうなれば、ショックと逃亡の旅とで疲れ果てて戦意を喪失しているダビデにとっては大打撃となります。ダビデさえ死んでしまえば、ダビデに従う民はアブシャロムのもとに帰らざるを得なくなります。
アヒトフェルのこの作戦は、実に見事なものであり、アブシャロムと長老たちを感心させるに余りあるものでした。
もしアヒトフェルの助言がそのまま採用されていたなら、ダビデは殺され、アブシャロムの王位が確立していたことでしょう。しかし、神はそれをお許しになりませんでした。アヒトフェルの最初の助言(後宮を継承するということ)は、実行に移されました。それは、ダビデを懲らしめ訓練するためでした。しかし、アヒトフェルの第二の助言は退けられることになります。それは、ソロモンがダビデの後継者になるというのが神の計画であったからです。
アブシャロムはアヒトフェルの第二の助言に対して何らかの不安を感じたようです。それで、フシャイの助言も求めることになります。今のことばで言えば、「セカンドオピニオン」を求めたのです。きょうの箇所から得られる教訓は、すべての人間の判断の背後に神の御手があるということです。神は思いのままに人の心を開いたり閉じたりすることのできるお方です。あなたは神の計画に逆らってことを成そうとしていませんか。神のみこころにそって祈り、神のみこころにそって行動する人は幸いです。そのような人は、神からの祝福を受けることができます。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。あなたのみこころに反する助言を私の耳から遠ざけてください。私の人生においてあなたのみこころがなりますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。
アーメン。
年間聖書通読
エレミヤ書24~25、コリント人への手紙 第二2
ハーベスト・タイムによる無料の聖書講解動画(音声)サイト。
最新のメッセージ
毎朝6時にきょうの【クレイ】が
あなたのLINEに届きます!