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サムエル記第二15:13 ~ 17

13 ダビデのところに告げる者が来て、「イスラエル人の心はアブシャロムになびいています。」と言った。

14 そこでダビデはエルサレムにいる自分の家来全部に言った。「さあ、逃げよう。そうでないと、アブシャロムからのがれる者はなくなるだろう。すぐ出発しよう。彼がすばやく追いついて、私たちに害を加え、剣の刃でこの町を打つといけないから。」

15 王の家来たちは王に言った。「私たち、あなたの家来どもは、王さまの選ばれるままにいたします。」

16 こうして王は出て行き、家族のすべての者も王に従った。しかし王は、王宮の留守番に十人のそばめを残した。

17 王と、王に従うすべての民は、出て行って町はずれの家にとどまった。

ダビデの都落ち

謀反の知らせ

ダビデに忠実な者が、アブシャロムがヘブロンで謀反を起こしたことと、イスラエル人の心がアブシャロムになびいていることを告げます。(1)謀反の知らせは、ダビデと家来たちにとっては、寝耳に水の出来事でした。ダビデの議官(アドバイザー)をしていたアヒトフェルが、いかに巧妙こうみょうに立ち回っていたかがわかります。(2)ダビデはただちに、エルサレムからのがれることを家来全部に伝えます。(3)ダビデがその提案をしたのは、エルサレムを流血の惨事から守るためです。また、反乱軍と戦うための兵を集めるためには、時間がかかると判断したからです。ダビデは、今回の謀反の究極的原因は自分の罪にあることを自覚していたと思われます。(4)王と王に従うすべての民は、都のはずれにある家に到着すると、そこで一息ついて、オリーブ山を越える準備をしました。(5)しかしダビデは、王宮の留守番役として10人のそばめをそこに残しました。彼女たちは正妻ではなかったので、暗殺される心配はありませんでした。

ダビデに従う家来たち

ダビデが都落ちを提案したとき、家来たちは「私たち、あなたの家来どもは、王さまの選ばれるままにいたします」と答えています。(1)彼らは、ダビデが臆病風に吹かれてこの提案をしているのではないことを知っていました。(2)彼らは、ダビデを愛していました。(3)彼らは、やがてダビデは兵を起こして、再びエルサレムに帰還するであろうことを信じていました。彼らはダビデの判断に全幅ぜんぷくの信頼を置いたのです。
主イエスの公生涯にも、人々が主から離れて行ったときがありました。主が弟子たちに「まさか、あなたがたも離れたいと思うのではないでしょう」と問いかけると、ペテロが「主よ。私たちがだれのところに行きましょう。あなたは、永遠のいのちのことばを持っておられます。私たちは、あなたが神の聖者であることを信じ、また知っています」と答えています(ヨハネ6:6869)。主イエスを評価しない人々が多くいる中でも、あなたはなおも「主よ。私たちがだれのところに行きましょう」と告白することができますか。いかなる時にも、主への信頼を告白できる人は幸いです。

きょうの祈り

天の父なる神さま。私には、主イエス以外に信頼できるものはありません。主イエスが導いてくださるところなら、どこにでも参ります。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

エレミヤ書10~11、コリント人への手紙 第一13