18 そこでヨアブは、使いを送って戦いの一部始終をダビデに報告するとき、
19 使者に命じて言った。「戦いの一部始終を王に報告し終わったとき、
20 もし王が怒りを発して、おまえに『なぜ、あなたがたはそんなに町に近づいて戦ったのか。城壁の上から彼らが射かけてくるのを知らなかったのか。
21 エルベシェテの子アビメレクを打ち殺したのはだれであったか。ひとりの女が城壁の上からひき臼の上石を投げつけて、テベツで彼を殺したのではなかったか。なぜ、そんなに城壁に近づいたのか。』と言われたら、『あなたの家来、ヘテ人ウリヤも死にました。』と言いなさい。」
22 こうして使者は出かけ、ダビデのところに来て、ヨアブの伝言をすべて伝えた。
23 使者はダビデに言った。「敵は私たちより優勢で、私たちに向かって野に出て来ましたが、私たちは門の入口まで彼らを攻めて行きました。
24 すると城壁の上から射手たちが、あなたの家来たちに矢を射かけ、王の家来たちが死に、あなたの家来、ヘテ人ウリヤも死にました。」
25 ダビデは使者に言った。「あなたはヨアブにこう言わなければならない。『このことで心配するな。剣はこちらの者も、あちらの者も滅ぼすものだ。あなたは町をいっそう激しく攻撃して、それを全滅せよ。』あなたは、彼を力づけなさい。」
ヘテ人ウリヤが死ぬと、将軍ヨアブはダビデのもとに使者を遣わし、戦況報告を行ないます。(1)ダビデが命じたウリヤ殺害の方法は、「ウリヤを激戦の真正面に出し、彼を残してあなたがたは退き、彼が打たれて死ぬようにせよ」というものでした。しかしこれでは、意図的にウリヤを殺害したことが明らかであり、ヨアブの責任が問われます。(2)そこで彼は、通常の戦術を実行する中でウリヤが戦死したように見せかける策を取りました。(3)ヨアブは敵の最強の兵がいる所にウリヤを配置し、城壁の上から射かけてくる矢によって彼が戦死するように仕向けました。この方法では、ウリヤ以外にも多くの兵士がいのちを落とすことになりますが、ヨアブにとってそれは些細なことでした。疑いの目が自分に向けられることのないように、彼はそれらの兵士たちのいのちを犠牲にしたのです。(4)本来この戦術は、過去の戦争の教訓に照らし合わせても愚かなものでした。士師記9章には、勇将アビメレクが敵を追ってやぐらに近づき、それに火をつけようとしたとき、名もないひとりの女が上から石を落とし、アビメレクの頭蓋骨を砕いたという記録があります。「城壁に近づきすぎてはならない」というのは、戦いの定石です。ヨアブはその定石を無視したのですが、彼には、ウリヤも死んだと言えばダビデは納得するだろうという確信がありました。
使者の報告を受けたとき、ダビデは、「なぜそんなに町に近づいて戦ったのか」と激怒しました。しかし、ウリヤも死んだという知らせを聞いて、ダビデはすべてを理解しました。それどころかダビデは、「あなたは町をいっそう激しく攻撃して、それを全滅せよ」と語り、ヨアブを激励しました。
一つの罪が次の罪を生み、さらにその罪がより大きな罪を生んでいきます。どこかで、その罪のサイクルを断ち切らない限り、地獄に落ちてしまいます。私たちにとっての希望は、主イエスの愛と恵みです。自らの罪を告白し、真の悔い改めを言い表わす者には、主からの赦しが与えられます。心に罪責感を抱いているなら、ただちに主イエスを通して父なる神に立ち返ろうではありませんか。
きょうの祈り
全知全能の神よ。あなたは私のすべてをご存知です。どうか私の罪を赦し、あなたの子としてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
イザヤ書36~37、ローマ人への手紙15
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