14 朝になって、ダビデはヨアブに手紙を書き、ウリヤに持たせた。
15 その手紙にはこう書かれてあった。「ウリヤを激戦の真っ正面に出し、彼を残してあなたがたは退き、彼が打たれて死ぬようにせよ。」
16 ヨアブは町を見張っていたので、その町の力ある者たちがいると知っていた場所に、ウリヤを配置した。
17 その町の者が出て来てヨアブと戦ったとき、民のうちダビデの家来たちが倒れ、ヘテ人ウリヤも戦死した。
ダビデの行動は、いよいよ軌道を逸したものとなります。もはや彼の中には、主への恐れも義に対する飢え渇きもなくなったようです。(1)ダビデはウリヤ本人にヨアブへの手紙を持たせ、戦場に送り返します。(2)その手紙には、敵の手によって戦死するような位置にウリヤを配属せよとの命令が書かれていました。(3)ヨアブはダビデの命令を実行し、ウリヤが戦死するように仕向けます。しかしヨアブは、その目的を達成するために、ダビデが命じた方法とは別の方法を採用しています(次回詳細に解説します)。
この事件を境に、ダビデとヨアブの関係に微妙な変化が起こります。(1)ヨアブはダビデの甥にあたります。彼は、兄弟のアブシャイ、アサエルとともにイスラエルの勇士に数えられていましたが、残虐な性質もありました。(2)かつて彼は、ダビデを訪ねて来たイシュ・ボシェテの将軍アブネルを、ヘブロンで殺害したことがありました。このときダビデは、ヨアブを叱責しましたが罰することはしませんでした(3章)。(3)ダビデは自らが、ヨアブよりも道徳的に高い水準にいることを自認し、ヨアブを指揮してきました。しかしウリヤ暗殺事件によって、ヨアブに弱みを握られるようになります。ヨアブは、「ダビデも結局は、目的のためには手段を選ばない男なのだ」と思ったことでしょう。(4)これ以降、ヨアブは暴走を始めます。ダビデの息子のアブシャロムが反乱を起したとき、王の命令に背いてアブシャロムを殺すのはヨアブです。結局ダビデはこのヨアブを処分することができないままで死に、ヨアブの処刑はソロモンにゆだねられます。
人に弱みを握られるのは辛いことです。サタンは私たちの弱みを攻めてきます。サタンとは、「罪を責める者」という意味です。罪責感を抱いたままでは、神の子としての生活は不可能です。主イエスの血潮こそ、私たちを罪の負い目から解放する力です。今、深い悔い改めによって主イエスに近づこうではありませんか。
きょうの祈り
イエス・キリストの父なる神さま。どうか私を、「罪を責める者」から解放してください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
イザヤ書34~35、ローマ人への手紙14
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