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使徒の働き27:33 ~ 38

33 ついに夜の明けかけたころ、パウロは、一同に食事をとることを勧めて、こう言った。「あなたがたは待ちに待って、きょうまで何も食べずに過ごして、十四日になります。

34 ですから、私はあなたがたに、食事をとることを勧めます。これであなたがたは助かることになるのです。あなたがたの頭から髪一筋も失われることはありません。」

35 こう言って、彼はパンを取り、一同の前で神に感謝をささげてから、それを裂いて食べ始めた。

36 そこで一同も元気づけられ、みなが食事をとった。

37 船にいた私たちは全部で二百七十六人であった。

38 十分食べてから、彼らは麦を海に投げ捨てて、船を軽くした。

一同を励ますパウロ

食事をとることを勧める

「あなたがたは待ちに待って、きょうまで何も食べずに過ごして、十四日になります。ですから、私はあなたがたに、食事をとることを勧めます。これであなたがたは助かることになるのです。あなたがたの頭から髪一筋も失われることはありません」。(1)ここでパウロは、常識を働かせ、食事をとることを勧めた。乗員たちは、嵐の中を漂流したため、14 日間も食事をとっていなかった。パウロの信仰は、現実的であり地に足が付いていた。上陸するためには体力が必要である。このような判断ができることが、パウロの信仰の優れた点である。(2)次にパウロは、神の約束を伝えた。「これであなたがたは助かることになるのです」。「あなたがたの頭から髪一筋も失われることはありません」。これは、旧約聖書によく出て来る格言で、その意味は、ユダヤ人でなくても理解できた。主イエスも同様の格言を語っておられる。「それどころか、あなたがたの頭の毛さえも、みな数えられています」(ルカ12:7a)
「こう言って、彼はパンを取り、一同の前で神に感謝をささげてから、それを裂いて食べ始めた。そこで一同も元気づけられ、みなが食事をとった」。(1)これは聖餐式ではなく、ユダヤ的祈りから始める食事である。ユダヤ人が伝統的に唱える食前の祈りがある。日本語に訳すと、「あなたを称えます、私たちの神【主】、宇宙の王、地からパンを取り出す方」となる。この祈りによって、嵐の海からの救出は、パウロの神によるものであることが印象付けられた。(2)パウロは、パンの一片を裂き、それを食べた。そして一同は、パウロの例に倣い、食事をとった。この食事は、彼らに力を与えた。
「船にいた私たちは全部で二百七十六人であった。十分食べてから、彼らは麦を海に投げ捨てて、船を軽くした」。(1)乗員は、276 人いた。その中に囚人が何人いたのかは分からない。(2)十分に食べてから、彼らは船荷(麦)を海に投げ捨てた。これは、船を軽くし、吃水きっすい(船が沈む深さ)を浅くするための方法である。これは、船を可能な限り陸に近づけるための対策である。
神の約束が成就する方法は、人間の努力と超自然の要素の調和である。神の約束が成就するためには、水夫の存在が必要である。食事が必要である。泳ぎの能力や浮遊物が必要である。神が働かれる方法を限定してはならない。神は、不信者を用いて働かれることもある。きょうも神に用いていただこうではないか。

きょうの祈り

全知全能なる神よ。あなたには不可能なことはなく、すべてのことが可能です。それゆえ、信頼します。どうか、私を用いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

サムエル記第二3~4、使徒の働き5

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