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使徒の働き21:31 ~ 36

31 彼らがパウロを殺そうとしていたとき、エルサレム中が混乱状態に陥っているという報告が、ローマ軍の千人隊長に届いた。

32 彼はただちに、兵士たちと百人隊長たちとを率いて、彼らのところに駆けつけた。人々は千人隊長と兵士たちを見て、パウロを打つのをやめた。

33 千人隊長は近づいてパウロを捕らえ、二つのくさりにつなぐように命じたうえ、パウロが何者なのか、何をしたのか、と尋ねた。

34 しかし、群衆がめいめい勝手なことを叫び続けたので、その騒がしさのために確かなことがわからなかった。そこで千人隊長は、パウロを兵営に連れて行くように命令した。

35 パウロが階段にさしかかったときには、群衆の暴行を避けるために、兵士たちが彼をかつぎ上げなければならなかった。

36 大ぜいの群衆が「彼を除け」と叫びながら、ついて来たからである。

千人隊長の介入

パウロの保護

「彼らがパウロを殺そうとしていたとき、エルサレム中が混乱状態に陥っているという報告が、ローマ軍の千人隊長に届いた。彼はただちに、兵士たちと百人隊長たちとを率いて、彼らのところに駆けつけた。・・・」。(1)神殿の北西には、神殿域全体を見下ろせるアントニア要塞がそびえ立っていた。祭りの期間、厳重な監視体制が敷かれた。これは、ローマ軍が約50 年に渡るユダヤ人支配の経験から学んだ知恵である。この祭りの期間も、兵士たちが神殿内の監視を行っていた。(2)神の民がローマ軍の監視下に置かれていることの悲劇について、考えてみよう。その原因は、ユダヤ人たちの不信仰にあった。私たちも、不信仰の結果、神以外のものに隷属させられることがある。(3)この騒ぎは、直ちに千人隊長に報告された。暴動を静めたのは、クラウデオ・ルシヤ(使2326)という千人隊長である。彼は、兵士たちと百人隊長たちとを率いて、暴徒たちのところに駆けつけた。(4)それを見た暴徒たちは、パウロを打つのを止めた。暴動を起こす側も静める側も、命懸いのちがけである。暴動を起こした者たちは、死刑に処せられる。暴動を静めることができなかった兵士たちも、死刑に処せられる。
「千人隊長は近づいてパウロを捕らえ、二つの鎖につなぐように命じたうえ、パウロが何者なのか、何をしたのか、と尋ねた。しかし、群衆がめいめい勝手なことを叫び続けたので、その騒がしさのために確かなことがわからなかった。・・・」。(1)パウロは、2 つの鎖につながれた。2 人の兵士たちと鎖でつながれたのであろう。これは重大犯人を扱う際の方法である。(2)千人隊長は、なぜパウロが騒ぎの原因になっているのかを群衆に尋ねた。しかし、群衆があまりにも混乱していたため確かなことは分からなかった。そこで千人隊長は、尋問のためにパウロを要塞の中に連行することにした。
「パウロが階段にさしかかったときには、群衆の暴行を避けるために、兵士たちが彼をかつぎ上げなければならなかった。大ぜいの群衆が『彼を除け』と叫びながら、ついて来たからである」。パウロが連行される途中、群衆は兵士たちに守られるパウロを奪還しようとした。そのために兵士たちは、パウロをかつぎ上げなければならなかった。ここには、ルカ2318 との類似性がある。「しかし彼らは、声をそろえて叫んだ。『この人を除け。バラバを釈放しろ』」。パウロは、主イエスが歩まれた十字架の道を歩んでいる。私たちもまた、その道を歩むように召されている。

きょうの祈り

天の父なる神さま。信者の歩みとは、主イエスが歩まれた十字架の道を歩むことです。どうか、私を助け、導いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

申命記11~12、詩篇23~24

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