サポートする

使徒の働き20:25 ~ 31

25 皆さん。御国を宣べ伝えてあなたがたの中を巡回した私の顔を、あなたがたはもう二度と見ることがないことを、いま私は知っています。

26 ですから、私はきょうここで、あなたがたに宣言します。私は、すべての人たちが受けるさばきについて責任がありません。

27 私は、神のご計画の全体を、余すところなくあなたがたに知らせておいたからです。

28 あなたがたは自分自身と群れの全体とに気を配りなさい。聖霊は、神がご自身の血をもって買い取られた神の教会を牧させるために、あなたがたを群れの監督にお立てになったのです。

29 私が出発したあと、狂暴なおおかみがあなたがたの中に入り込んで来て、群れを荒らし回ることを、私は知っています。

30 あなたがた自身の中からも、いろいろな曲がったことを語って、弟子たちを自分のほうに引き込もうとする者たちが起こるでしょう。

31 ですから、目をさましていなさい。私が三年の間、夜も昼も、涙とともにあなたがたひとりひとりを訓戒し続けて来たことを、思い出してください。

エペソの長老たちへのメッセージ(4)

エペソ教会の長老たちの将来の責務

「皆さん。御国を宣べ伝えてあなたがたの中を巡回した私の顔を、あなたがたはもう二度と見ることがないことを、いま私は知っています」。(1)パウロは24節で、「神の恵みの福音をあかしする任務を果たし終えることができるなら、私のいのちは少しも惜しいとは思いません」と語っていた。そして25 節では、「御国を宣べ伝えてあなたがたの中を巡回した」と述べている。「恵みの福音」と「御国」が、相関関係にあることが分かる。パウロが伝えた福音とは、異邦人もまた恵みと信仰によって救われ、千年王国に入る特権に与るということである。イエス・キリストを信じた私たちは、この特権に与っているのである。(2)さらにパウロは、「あなたがたはもう二度と見ることがないことを、いま私は知っています」と述べている。彼はエルサレムでの死を予感していたようだが、幸いなことに、この予想は外れた。後に彼は、エペソを訪問する機会に恵まれたようである(1 テモ3:14、4:13 参照)。
「ですから、私はきょうここで、あなたがたに宣言します。私は、すべての人たちが受けるさばきについて責任がありません。私は、神のご計画の全体を、余すところなくあなたがたに知らせておいたからです」。(1)パウロは、自分には責任がないことを宣言する。彼は、キリストの教会を迫害した罪を否定しているのではない。これは、忠実な働きをエペソで行ったという宣言である。「これが二年の間続いたので、アジヤに住む者はみな、ユダヤ人もギリシヤ人も主のことばを聞いた」(使1910)。(2)ここでパウロは、預言者エゼキエルにならって、無罪宣言を行っているのである(エゼ33:1 ~ 9、特に8 ~ 9 節参照)。預言者の使命は、神のことばを忠実に伝えることである。結果に関しては、神が責任を負ってくださる。(3)「神のご計画の全体を、余すところなくあなたがたに知らせておいた」。これは、聖句をすべて教えたということではなく、天地創造から終末論に至るまで、神のご計画の全貌ぜんぼうを教えたということである。それゆえ、神の招きにどういう態度を取るかは、聴く側の責任である。神のご計画の全貌を教えることは、牧師・伝道者にとって最優先課題である。
神のご計画の全体像を理解することは、健全なクリスチャン生活を送るための必須条件である。どのような試練の中にあっても、神の計画は確実に前進しつつある。ハレルヤ!

きょうの祈り

天の父よ。いかなる試練の中にあっても、あなたのご計画は前進しています。その全貌を理解できるよう、御霊によって助けてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

年間聖書通読

民数記15~16、マタイの福音書10