13 ところが、諸国を巡回しているユダヤ人の魔よけ祈祷師の中のある者たちも、ためしに、悪霊につかれている者に向かって主イエスの御名をとなえ、「パウロの宣べ伝えているイエスによって、おまえたちに命じる」と言ってみた。
14 そういうことをしたのは、ユダヤの祭司長スケワという人の七人の息子たちであった。
15 すると悪霊が答えて、「自分はイエスを知っているし、パウロもよく知っている。けれどおまえたちは何者だ」と言った。
16 そして悪霊につかれている人は、彼らに飛びかかり、ふたりの者を押さえつけて、みなを打ち負かしたので、彼らは裸にされ、傷を負ってその家を逃げ出した。
17 このことがエペソに住むユダヤ人とギリシヤ人の全部に知れ渡ったので、みな恐れを感じて、主イエスの御名をあがめるようになった。
18 そして、信仰に入った人たちの中から多くの者がやって来て、自分たちのしていることをさらけ出して告白した。
19 また魔術を行っていた多くの者が、その書物をかかえて来て、みなの前で焼き捨てた。その値段を合計してみると、銀貨五万枚になった。
20 こうして、主のことばは驚くほど広まり、ますます力強くなって行った。
「そういうことをしたのは、ユダヤの祭司長スケワという人の七人の息子たちであった」。(1)スケワは「自称祭司長」であって、本物でない。魔術を行っていたので、エルサレムから追放され、アジア州を巡る旅でエペソに来たのであろう。(2)彼らは、悪霊につかれた人の家に行き、ためしに、「パウロの宣べ伝えているイエスによって、おまえたちに命じる」と言ってみた。
「すると悪霊が答えて、『自分はイエスを知っているし、パウロもよく知っている。けれどおまえたちは何者だ』と言った。そして悪霊につかれている人は、彼らに飛びかかり、ふたりの者を押さえつけて、みなを打ち負かしたので、彼らは裸にされ、傷を負ってその家を逃げ出した」。(1)「悪霊につかれている人」は、実際に悪霊につかれていたのである。(2)悪霊の言葉の中にあるイエスとパウロは、英語で書くと「the Jesus」と「the Paul」である。お前が口にしているイエスとパウロという意味がある。(3)ここでルカは、2 つの動詞を使い分けている。イエスを「知っている」は、ギノスコウという動詞で、体験的知識を指す。パウロを「知っている」は、エピスタマイで、聞き及んでいるという意味での知識である。口語訳は、こう訳している。「すると悪霊がこれに対して言った、『イエスなら自分は知っている。パウロもわかっている。・・・』」。(4)「けれどおまえたちは何者だ」。ここでは「おまえたち」という言葉に強調点がある。名前を聞いているのではなく、「何様だと思っているのだ」という意味である。(5)「ふたりの者を押さえつけて、みなを打ち負かしたので、」。新改訳2017 は、「皆を押さえつけ、打ち負かしたので、」と訳している。「アンフォテロン」という言葉は、「ふたり」とも「皆」とも訳せる。「生兵法は大怪我の基」ということわざ通りのことが起こった。悪霊につかれた人は、超自然的な力を発揮し、反撃した。7人の悪霊追い出し人は、裸にされ、傷を負ってその家を逃げ出した。命が助かっただけでも、まだましである。
クリスチャンになっても、古いものを捨て切れないことがよくある。エペソでは、魔術やオカルトの世界から救われた人たちが多くいたが、彼らは、かつての悪習慣から抜け出せないでいた。次回見るが、スケワの7人の息子たちのエピソードをきっかけに、彼らは古い生活と決別する決心をする。私たちはどうか。光の中を歩んでいるだろうか。
きょうの祈り
聖なる神よ。あなたは光です。どうか、私も光の中を歩めるよう導いてください。罪から清めてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
年間聖書通読
出エジプト記33 ~ 34、ヨハネの福音書14
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